シジミチョウ 

肉食の蝶
キマダラルリツバメ ・ ゴイシシジミ ・ ゴマシジミ ・ ムモンアカシジミ
000000000000クロシジミ ・ オオゴマシジミ(工事中)


このページはアリやアブラムシを食して育つ肉食のチョウのページです




キマダラルリツバメ

孵化した幼虫はハリブトシリアゲアリの巣中でアリから口移しで餌を与え00
られて育つ。時にはアリの幼虫や持ち運ばれた動物質の餌も食うらしい。
ハリブトシリアゲアリとともにきわめて変わった幼虫生態を持つ。000000000
0アリの造巣するキリ、マツ、サクラ、クワ等の植生地が本種の生息域である。


                          ヒメジョオンで吸蜜する♀    福島県  2007.Jun.



午後2時半を回る頃飛翔個体数が増して、吸蜜するもの、葉上で開翅するもの・・が見られる。

  ヒメジョオンで吸蜜                                  栗の花上の個体


ハリブトシリアゲアリの巣が見られるキリ林 発生木が確認された






ゴイシシジミ

幼虫はタケノアブラムシ等のアブラムシを食う純粋の食肉性の蝶である。000
成虫も、アブラムシの分泌する蜜を吸う肉食蝶で、外観からは想像出来ない。


                     ササの葉上に止まる         足利市 2007.May



  タケノアブラムシの群生する中に産卵する母蝶(後)と吸蜜する個体(前)      足利市 2006.Sep



                     独特のポーズで葉上で静止する     足利市 2006.Jun.



                            棲息環境 林縁の笹薮     足利市 2005.May.



2013年〜
6/1更新  トピック 13−42 ゴイシシジミ

林床の笹薮にゴイシシジミがいた。ハイヒールを履いたような洒落た足元。
小さいながらなかなかのプロポーションだ。                  

この蝶、全ステージをタケノアブラムシ等のアブラムシを食し、植物依存しない。
羽化後の成虫もその分泌液を摂る純粋の肉食蝶だ。               
完全肉食蝶は国内この種だけだろう。 姿に似合わない。            

                                 群馬県太田市 2013.05.31.


 





コマシジミ

幼虫は若(中)令のうちはワレモコウを食し植物食であるが、やがてシワクシケアり
運ばれて、アリの巣中でアリの幼虫を食べて育つ肉食蝶に変身する。000000000

                                         長野県松本市 2007.Aug
                                               ワレモコウに吸蜜


                                               ワレモコウに産卵






                                     ワレモコウに吸蜜や産卵をしながら飛ぶ






ムモンアカシジミ

日本産ゼフィルスの仲間の内、唯一の肉食蝶(半肉食性)であり、その生態には驚かされる。
弱令時は、カシワ、ミズナラ、クリ・・等の若芽を食し、中、終令になると専らアブラムやカイガラ
ムシをむさぼり育ち常にアリが付きまとう。蜜腺等はなく、その関係は不明。00000000000
本種の孵化時にアリによる触角のたたき動作で幼虫の孵化脱出がなされるという。000000

                                         長野県 2006.Aug.
                                               ヒメジョオンに吸蜜

                                               カシワ葉上の♀


                   カシワ葉上を這う♀  群馬県 ’05.Aug


              シシウドに吸蜜飛来する 正午過ぎに活動が始まる     長野県 ’06.Aug.





クロシジミ

梅雨空の下、草地や疎林等に局地的ではあるがほぼ全国的に棲息、
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 分布している。しかし近年その数は激減してしまった。
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幼虫は1〜2令ではアブラムシの分泌液やクロオオアリから口移しに餌を
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与えられてやがてクロオオアリの巣中で育つ。一方アリは幼虫の蜜腺から
  
分泌する蜜をなめる。  不思議な生活史をたどるチョウである。
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以下の画像は福井県在住の蝶友で、蝶研究者N氏の協力により、撮影の機会を得たものである。氏には感謝したい。
今後は、産卵、摂食、クロオオアリからの給餌等、本種の興味有る生態の端面を捉えてみたいと思う。
     
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00000000000000000000                            福井県  ’08.Jul

                                      ヒメジョオンに吸蜜に訪れた♂

                                             樹間葉上で休息の♀


0000000000000000000000000000000000000000000000000 疎林下草で休息の♂

                                     ススキ葉上の水滴を吸う♂

                                       000000000メジョオンで吸蜜する♂
薄紫の幻光を放ち、開翅した♂  かなり汚損が進んでいる 新鮮個体の撮影は來シーズンの課題だ



                                          福井県  2009.Jul

ススキ葉上で休息/半開翅 ♂

ススキ葉間で休息 ♂


ススキ葉上で休息する♂

ヒメジョオンで吸蜜する♀






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