クモマツマキチョウとツマキチョウとの種間雑種は、野外における自然の雑種
として得た卵から、1968年に羽化した♂であったとTS氏が記載しており、
これが最初の記載であると心得ている。 (「昆虫と自然」 1971、Vol.6 No.1 記載)
本種は田淵行男氏の「高山蝶」にも示唆する一節があるが、写真で示された上記「昆虫と
自然」の一文を初めて読んだ当時、大きな衝撃を受けたものだ。000000000000000
更に、同誌には、人工での種間雑種を作り出す操作(ハンドペアリング)にて、自然雑交体
と同様な個体を羽化させた報文をON氏によって記載している。 00000000000
それから40年余り経った今春、幸いにも材料としての両種をタイミングよく揃える機会に
恵まれ、ハンドペアリング操作で交尾、産卵、孵化、蛹化を経て、羽化に至る結果を得た。
孵化率、蛹化率、羽化率共かなりの低率であり、蛹は全く休眠をせず、それでもいくつか
幸いにもにも成虫体で姿を現してくれた。 (♂のみで♀は羽化しない)00000000000
Breed : Masuda Katsuhiro
本ページは、交尾から羽化までの経過を写真で綴った記録である。
|